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オンタリオ州の旅~Rideau Heritage Routeリドー歴史街道~

Rideau Heritage Routeリドー歴史街道

 

2011年6月10日金曜日

私たちの住むWaterlooウォータールーの街を9時半に出発して、本日は一路Ottawaオタワをめざします。

Google mapグーグルマップさんによれば8時間かかるとのこと。

ただ、Ottawaオタワに行くだけならば6時間くらいなのですが、今日はTorontoトロントを過ぎKingstonキングストンという街まではハイウェイを使い、その後は、世界遺産Rideau Heritage Routeリドー歴史街道という一般道を走ってOttawaオタワに向かうためです。

(ちなみにWaterlooウォータールーはトロントの南西、車で1時間半くらいのところにあり、Ottawaオタワはトロントの北東にあるので、TorontoトロントのからOttawaオタワまでハイウェイのみで行けば3時間半くらいです。)

 

ここで、Rideau Canalリドー運河とRideau Heritage Routeリドー歴史街道についての説明です**

Rideau Canalリドー運河は当初、軍事目的で造られた水路だった。1812年の米英戦争以来、脅威となっていたアメリカからの攻撃を避けるために必要であった。当時、英国植民地であったカナダの中心地はKingstonキングストンで、ヨーロッパなどからの物資輸送は、大西洋と繋がっているSt. Lawrence Riverセント・ローレンス川に頼っていた。

しかし、この川は米国の国境に流れており、常に攻撃の危険にさらされていた。そこで考えられたのが、Montrealモントリオールからオタワ川を北上し、さらに安全な内陸部を通ってKingstonキングストンまで南下してくるという迂回ルート。こうしてオタワ川から分岐可能な地点(現在のオタワ)とKingstonキングストンを結ぶ、総距離202kmもの運河建設が始まった。

完成は1832年の夏。膨大な数の労働者を動員して6年間という短期間で作り上げられた。元々あった川や湖なども最大限に利用した運河だったが、固い岩盤の土地である上、ほとんどは未開の原野。湿地帯も多く、事故やマラリアで命を落とした労働者も少なくなかったそう。
陸上輸送、そして空の輸送手段が主流となった現在でも、リドー運河はカナダの歴史的水路として、パークスカナダ(カナダ国立公園管理局)によって大切に管理されている。ほとんどのロック(水門)も当時のまま使われている。2007年にはその歴史的価値が認められ、ユネスコの世界遺産としても登録された。

Rideau Canalリドー運河沿いの旅の中で、最も興味深いのが、ロック(水門)のシステム。運河は丘陵を超えて伸びているため、Kingstonキングストンから一旦50m上昇し、さらにOttawaオタワに向けては83m下がるという標高差を克服しなければならない。このため、途中27か所のロックステーションが設けられ、合計49か所もの地点に細かく水位調節をするロックが設けられた。ボートの運航ができる夏の間、各ロックステーションには、ロックマスターをはじめパークスカナダ(国立公園管理局)のスタッフが常駐。ボートがやってくるたびに大きな歯車をグルグル回し、水門を開け閉めし、水を抜いたり入れたりといった作業を繰り返す。 ロックステーション一帯が公園になっているところも多く、芝生に座りこんでボートが行き来する様子を眺めるのもおすすめ。

 

Rideau Canalリドー運河沿いには、19世紀の運河建設時代から残る古い街が点在している。これらを含め一帯には、「リドー歴史街道」(Rideau Heritage Route)がのび、のどかな水辺の風景や街を楽しみながら、のんびりと旅ができる人気エリアとなっている。
もちろんそれぞれの街の運河沿いにはボートを停泊できるドックもあるので、全行程をクルーズしながら街めぐりをすることもできる。

 

私たちはRideau Canalリドー運河の始点Kingstonキングストンの街から観光を開始し、1.Kingstonキングストン→2.Smith Fallsスミス・フォールズ→3.Merrickvilleメリックビル→Ottawaオタワと観光しながら運河沿いをドライブしました。

また、Kingstonキングストンの街のを出たあと、Kingstonキングストン同様、サウザンドアイランズ・クルーズで有名なGananoqueガナノクにも立ち寄ってみました。
1.Kingston キングストン

街の概要**

Lake Ontarioオンタリオ湖からSt. Lawrence Riverセント・ローレンス川が流れ出す地点にあるKingstonキングストンは、古くから交通の要所として、また対岸のアメリカに対峙する軍事拠点として、重要な役割を担ってきた。

英国統治下の連合カナダの最初の首都が置かれたのもここ。Rideau Canalリドー運河は、この重要な街への迂回路として造られた水路だった。初代首相マクドナルドの邸宅や市庁舎、そして18世紀の砦Fort Henryフォート・ヘンリーなど、ライムストーン(石灰石)で造られた歴史的建造物が多く残る街は、別名「ライムストーン・シティ」と呼ばれている。また、St. Lawrence Riverセント・ローレンス川に無数に点在する島々を巡る「1000 Islands Cruiseサウザンドアイランズ・クルーズ」のベースタウンとしても知られている。

 

こちらが街の中の様子↓


緑の網をかぶったのが市庁舎。

Kingston City Hall(キングストン市庁舎)**
特徴のあるドーム型屋根の建物。夏期には朝市が行われる。国定史跡。

 

街の目の前には対岸の見えない海のように大きなLake Ontarioオンタリオ湖が広がっていて、湖のほとりには青い芝が輝く街の中まで公園が延びています。住みたくなるような心地よい環境の街だね~と二人で話しながら街を過ぎ、Rideau Canalリドー運河がLake Ontarioオンタリオ湖に交わる場所にある橋を渡った街のはずれの丘の上にはこちらが↓


ちょっと遠くてわかりづらいですが。。。
こちらが、国定史跡のFort Henryフォート・ヘンリーです。

Fort Henryフォート・ヘンリー**
Lake Ontario オンタリオ湖を見下ろす小高い丘の上にあるFort Henryフォート・ヘンリーは、1812年の米英戦争で、イギリス海軍五大湖艦隊オンタリオ湖分艦隊の基地となり、オンタリオ湖の制海権を巡ってアメリカ海軍と争ったKingstonキングストンに、戦後Rideau Canalリドー運河の起点を守るため建設された。円形砲台が特徴的で、現在は、軍事博物館となっている。堅牢な要塞内では、かつて将校や兵士たちが暮らした寝室や食堂などの見学が可能。

丘の上からはKingstonキングストンの街とLake Ontarioオンタリオ湖のきれいな景色が見れます。

 

その他のKingstonキングストンの見どころ**
1000 Island Cruiseサウザンド・アイランド・クルーズ:KingstonキングストンからSt. Lawrence Riverセントローレンス川を下ったところに、大小1000もの島々があることからサウザンド・アイランズ(千の島々)という名が付けられた。Kingstonキングストンの人々にとっては避暑地となっていたが、現在は世界各地からの観光客のために、たくさんのクルーズツアーがある。

ベルビュー・ハウス:カナダの初代首相だったジョン・マクドナルドが住んでいたイタリア風の建物。1840年に建てられ、その形が紅茶のポットに似ているため「紅茶の塔」などと呼ばれていた。19世紀の衣装を身につけたスタッフが案内役となり、歴史的英雄の家の中を見学することができる。

 

実は私たち、Kingstonキングストンの街の中心地に向かう前に、ベルビュー・ハウスの外側だけを見に行きました。
ただ、残念ながら、塀に囲まれ、さらに大きなお庭があり、屋根の一部しか見れませんでした(笑)

中を見たい方は入館しないといけないです。
余談**
Kingstonキングストンにはカナダ最大の連邦更生施設が集中しているそうで、キングストン周辺の9施設のうち、7施設が市内にあるそうです。
2000年に閉鎖となってしまいましたが、それまでカナダ唯一の女子刑務所「P4W(Prison for Women)」もKingstonキングストンにありました。ベルビュー・ハウスに向かう途中、オンタリオ湖の沿岸に建っているのを見かけました。

 

ちょっと寄り道をしたGananoqueガナノク

町の概要**

オンタリオ州南東部に位置する、セントローレンス川に面した町。景勝地サウザンド・アイランズと歓楽地サウザンドアイランズ・チャリティカジノを抱える観光都市である。サウザンドアイランズ・ブリッジを介してアメリカ合衆国とも繋がっており、アイランダーズと呼ばれる夏季のみの滞在者も多い。
また、ガナノクは「サウザンド・アイランズの入り口」と呼ばれている。サウザンド・アイランズは町の南側を流れるセントローレンス川の中州群のことを指し、観光ルートにはBoldt Castleボルト城を含む大小の島々、サウザンド・アイランズ・プレイハウスとサウザンド・アイランズ・チャリティ・カジノのサマー・シアター・フェスティバルを巡るボートクルーズが含まれている。

セントローレンス川↓


小さく見える緑のものがサウザンドアイランドです。

クルーズ船乗り場↓

クルーズ船乗り場2↓


クルーズ船のチケット売り場↓

とっても小さな町でした。。。

 

2.Smiths Fallsスミス・フォールズ

 

町の概要**

KingstonキングストンとOttawaオタワのちょうど中間地点にあり、また運河沿い一帯でもっとも大きな街がここ。もちろん運河建設時に誕生した街で、当時から残る史跡も点在している。かつての製材所を利用して造られた「リドー運河博物館」や、1860年代の民家がそのまま残された「ヘリテージ・ハウス博物館」、20世紀初頭の鉄道駅を利用した「東オンタリオ鉄道博物館」などがある。

 

運河に沿って車を走らせると、公園が見えたので、車を止めてちょっと休憩していきました。

運河を利用した公園↓

公園の中を運河沿いに歩いて行くと、2つのロック(水門)が見えてきました。

すると、ゴロゴロゴロ…という音が。
なんと、運よくロックを開けているところでした。


ロックが開き、船が通って行きます。

船が行ってしまった後のロックと運河です。


この写真を撮っているのがもう1つのロックの上です。

 


こちらがもう一つのロック。

右と左で水の高さが違うのが見えますか?

 

2つのロックの川上は上の写真の右側の水位、
2つのロックの川下は上の写真の左側の水位です。

 

ここをどうやって船が通れるのか気になる方は下をどうぞ♪気にならない方はスキップしてください(笑)書いててもこんがらがる文章です…

船が通る際は、この2つのロックをうまく使います。まず、船は2つのロックの間までやってきます。この時点で必ず船がやってくる方向の手前のロックは開いており、奥のロックは閉じています。そうやって、船が2つのロックの間に入った後、

川上から川下に船が抜けるときは、川上側のロックを閉じ、川下側のロックを開いて水位を調整させ船を通らせ、

川下から川上に船が抜けるときは、川下側のロックを閉じ、川上側のロックを開いて水位を調整させ船を通らせます。

 

わかりました??

私なら実際に見ないとわからないです…

 

上の写真の船は川上から川下へ抜けていきました。

今度は川下から川上に向かって船がやってきました!

 

まず、通過する船は2つのロックの間で止まって、運河の両脇にあるロープに船上下できるくらいゆるく固定させます。

川下側のロック↓


船が通過した後、パークスカナダの職員さんが手でロックを閉めていきます。

そして、約20m離れた川上側のロックへ移動↓


川上側のロックの向こうは水位が約2m位高いです。

ゆっくり川上側のロックを開け始めます。↓


写真を撮っている私の横には先ほどの船がいます。
徐々に水位が上がり始め、私のいる地上にどんどん近づいてきます。

さらに水門を開けて水を入れます。↓


川下側の水門は閉まっているので、川上側のロックを開け、川上側のロックのの外側の水位と同じ高さになったところでやっと船は通過できます。

う~ん、すごい!!

感動しました♪

ちなみに、この運河には有名なものが。
今は使われていない跳ね上げ橋?です↓


こちらは車用ではなく鉄道用です↓


運河を大満喫し次の街へと向かいます!

 

3.Merrickvilleメリックビル

Smith Fallsスミス・フォールズの街から運河沿いに進むこと約20分。
Merrickvilleメリックビルの街に到着。

街の概要**
「カナダでもっとも美しい街」がここのキャッチフレーズ。かつて、運河護衛の要所として大きな要塞が建てられ、運河沿いには50もの水車とともに製粉所や製材所、皮のなめし工場、チーズ工場などが並び、大変賑わっていたという。要塞は今でも残っており「ブロックハウス博物館」として一般公開されている。街の中には他にも、その当時から残る古い建物が点在。その雰囲気を好んでか、いつからか様々なジャンルのアーティストが集まるようになりました。小さな中心街に、ガラス工芸、陶芸、絵画、木工など30以上のアートスタジオやハンドクラフトの工房がある。また街のすぐ横にあるメリックビル・ロック・ステーション一帯は運河沿いの公園になっており、ロックを開閉する様子をのんびりと眺めるのにも最適な場所。

 

朝からのドライブで疲れ気味の私たち(運転はずっと相方がしてますが笑)は、街のダウンタウンを車窓から見学し、そのままOttawaオタワへと抜けていきました(^_^;)

 

Rideau Heritage Routeリドー歴史街道は、のんびりドライブしたり、船で楽しむのにはとってもいい街道だと思います!

ただ、車でKingstonキングストンからOttawaオタワ1日で抜けるのはちょっぴり??急ぎ足になってしまいます(笑)

次はRideau Canalリドー運河の終点の地Ottawaオタワ観光です!

 

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