2012年1月11日 水曜日
昨日の夜20時半にラ・パスを出発し、バスでPotosiポトシにやってきました。
6時。
バスが止まったので目を覚ますと、もうポトシに到着していました。
寝心地の良いバスだったのに、こういう日はバスは遅れないものなんですね・・・。
寝ぼけた体で荷物を背負い、とりあえず予約した宿へ向かいます。
それにしても、南米のバスターミナルはどこも町中から離れてる!
私は、場所がないのではなく、バスの乗客にタクシーを使わせるためだと思っています。
ポトシのタクシー料金は変わっています。
1人5ボリ。
4人で1台ずつタクシーに乗っても、4人で1台のタクシーに乗っても料金一緒って。
そんなタクシー料金制度ってあり!?
そんなルールがわかっていなかった私たちは必至で値切っていましたが。
15ボリまで安くなったところで諦めました。
日本円で考えれば1人60円くらいなのですが。。。
ポトシでの宿は、La Casona Hostal。 町の中心の広場まで徒歩約3分の、とっても立地条件のいいホステル。ここでポトシの町情報。
ポトシとは。
ラパスから南東に約440km に位置する。
アンデス山脈中の盆地にあり、標高約4000 m。人が住む都市としては、世界最高地点。
町は1546年に鉱山町として設立され、人口は一時、20万人を数えた。
労働力としてアフリカ人奴隷も連れてこられた。
スペイン統治時代には金・銀を多く産出する鉱山が開発され、45000トンの銀などを産出したが、19世紀にはすっかり枯渇してしまった。
その後、19世紀末からはすずが大量に採掘されるようになり鉱山の活気も復活したが、現在ではすずもほぼ枯渇している。
しかし、現在も主に手掘りで作業を続けている坑夫がいる。
1987年、Cerro Ricoセロ・リコ銀山、を含め、ポトシ市街として世界遺産に登録されました。
この世界遺産は奴隷制度の象徴として、負の世界遺産にも数えられています。
ポトシ観光の目玉は、鉱山の中に入るツアー。
私たちもこれが目的でやってきました。
そして、私たちが泊る宿La Casonaでもツアーを催行しているので、
この宿のツアーで鉱山に行こうと思っていたのですが・・・
本日は予約でいっぱい。
とのこと。
しょうがないので町中の旅行会社をあたることにしました。
旅行会社はカテドラルの東側Ayacucho通りに主にあり、
荷物を宿に預け行ってみましたが・・・
朝7時半では開いてません。
しょうがないので時間つぶしにポトシの町の中をプラプラ。
カラフルな建物たち。遠くに見えるのはカテドラル。 人通りのない朝の町。 メインストリートのPaseo Blvd。 かわいい公衆電話。 中央市場。 乗用車のトランクから運び出された牛の頭・・・。 ラ・コンパニアー・デ・ヘススの塔。 町の中心、Plaza 10 de Noviembre11月10日広場。 11月10日広場にはまだクリスマスの飾りが。 11月10日広場に面したカテドラル。 横断歩道が・・・シマウマ!
8時半、私たちがオープンを待っていたKoala Tourコアラツアーが開店。
ここのツアーがいいという情報があったのでこの旅行会社で申し込むことにしました。
別の旅行会社でツアーの内容を一応聞いていましたが、同じ内容。
どうやどこの旅行会社もツアー内容は同じのようです。
鉱山ツアーの主な内容。
1、防護服、ヘルメット、長靴、ヘッドライトを貸してもらう。
2、Miner’s Market鉱夫の市場に立ち寄り。
3、彫り出した鉱石から鉱物を取り出す工場を見学。
4、ポトシの町の景色がきれいに見える場所で写真ストップ。
5、鉱山の中へ。
こんな感じ。
このコアラツアーは他と違う点が1つ。
1つのグループが8人までと小さなグループ。
他の会社は10人でした。
そして、1つのグループにガイドとアシスタントの2人のスタッフが付きます。
あとで、この重要性がわかりました。
その理由は後ほど。
ただし、他の旅行会社はツアー料金が80ボリですが、
コアラツアーは100ボリ。
値切り交渉して90ボリにしてくれたので、迷わず決定。
ツアー出発は9時45分。
集合場所はこの旅行会社の前です。
あと1時間ぐらいあるのでお隣のカフェで朝ごはん。
8時45分、
この日本の中古バスに乗ってツアー開始。よくわからない場所でバスが止まり、ガイドの後ろをついて行くと・・・
着替え場所に到着。
上下の汚れ防止服と、ヘルメット、長靴、ヘッドライトを貸してもらいました。
銃は余計です。バンダナは希望者だけ10ボリで購入。
これ絶対必要です!
というか、マスクを持っている人は持って行ったほうがいいです!!
この格好でバスに乗り、向かったのは
初めてダイナマイトを見ました。。。
ガイドさんによる使い方説明まで聞きました(笑) このマーケットに寄ったのは鉱山の中で働く鉱夫さんたちへのお土産を買うため。
お土産を持っていくのが伝統のようです。
(ここでマスクが買えます。ツアー会社のちゃっちいバンダナは買わずにここでマスクを買いましょう。)
外のキオスクでは、
コカの葉が売られています。この葉っぱを皆さんガムのように噛むそうです。
これまで標高の高い町ではこの葉っぱをよく見かけてきました。
でも、それはコカ茶にして飲む用。
噛むため用は初めてです。
私たちも味見してみました・・・味は葉っぱ。
ここでガイドさんが面白い話をしていました。(数字はあやふやなのですが…)
ラ・パスでは70万トンのコカの葉が収穫され、
コカ茶やこうして噛む用の葉として出荷されるのは10万トン。
残りはどこに行くのか不明だそうです。
もちろん、この葉っぱはあのコカインが作られる葉っぱなので・・・
グループの1人が、コカインの作り方知ってる?と、ガイドさんに聞くと、
説明してくれました。
知ってるんだ・・・。
でも、それにしてもかなり複雑なようですね。
話がそれましたが、
私たちはお土産にジュースを買いました。今度私たちが立ち寄ったのは、
残りの95%はゴミだそうです。
工場の中。 2階には鉱石の中から鉱物を取り出すために用いる薬品たちがずらり。臭い!!!!
絶対体に悪いでしょ・・・。
これは劇薬なのだとか。1階に戻り。
先ほどコカの葉を買った人たちは彼らにも葉っぱを渡します。
ほんとにみんなコカの葉が好きなようです。
次は写真ストップ。
高い山が私たちが目指しているセロ・リコ銀山。 眼下に広がるポトシの町。4080mの町が自分より下に広がるということは、
私たちはいったい標高何メートルの地点にいるのでしょう。
そして、そんな私たちより高いところにある鉱山。
ここで、
セロ・リコ銀山とは。
1545年、スペイン人により発見された銀山。
セロ・リコ (Cerro Rico) とはスペイン語で豊かな丘という意味。
以後、スペイン統治下で中南米三大銀山に数えられるまでになる。
しかし銀の掘削は、生き残った場合は高額の賃金が支払われるものの、強制的に集められたインディオの奴隷により行われた。
一説には、800万人が犠牲になったといわれ、人を食う山として恐れられた。
バスに戻って、いよいよ鉱山へ。
セロ・リコ鉱山に到着。ここからはシャッタースピードの激遅い、画像の荒い防水防砂デジカメで写真をお届けします。 500ある入口の1つから鉱山の中へいよいよ入ります。 もしかしたら最後になるかもしれない1枚! 中はこの通り砂ぼこりが。
入口近くは空気は普通ですが、奥に行くほど誇りが舞い散り、
そして気温が高く、じっとりしてきます。
身長156センチの私でも頭をかがめないと通れないところがほとんど。 こうしてところどころユーカリの木で支えがしてありました。
そして、はるかに4000mを越えた鉱山の中は歩いているだけで息切れが。
粉じんよけにつけているバンダナをとりたいけど、
周りには色んな粉が飛んでいる気配。
中には石綿も・・・
触らないでね!と注意されますが。。。
私たち大丈夫!?
現在も人が掘っている鉱山とはいえ、
ところどころ危険な個所も。
絶対日本では、危なすぎて一般人は立ち入り禁止になっているレベルの鉱山の中。
実際に働いている鉱夫さん発見。男性陣がちょっと体験。
すごい大変そうです。
しかも暑い。。。
2時間の鉱山の中歩き。
途中3階層まで降ります。
いっきに70メートル下るところは、インディージョーンズ状態。
匍匐前進でしか進めない小さな穴を抜け、
上から来る人が落とす石が頭に当たって死にそうな崖を下り、
2メートル以上も落差のある穴をジャンプして降り・・・
待っている間に上を見ると、
綺麗~~でも、体に悪そうで息をしたくない・・・。
想像を絶するほどのツアー(笑)
グループの中にいた60歳ぐらいの男性は、大変そうでした。
体力に自信がない人、
標高に体が慣れていない人はツアーの参加をやめた方がいいです!!
そう、よくツアーの中で脱落者が出るので、私たちが参加したツアー会社はガイド以外にもう1人のアシスタントをつけているのでした。
標高が高い上に、ところどころ空気が薄くなったり、
気温40度の場所もあったり。今度はすごいところを登ってきたら、3人の鉱夫さんたちが上半身裸で働いていました。
そう、気温が40度もあるから。
私たちも汗だく。
防護服の下は薄着できましたが、暑くて耐えられないほど。
大変そう。。。
昔ここで6年ほど働いていたというガイドさんがお手伝い。立っているだけで汗だくなのに。。。
鉱山ツアーも終盤。
坑道を歩いて向かったのは、
こちらこれでも、坑内の安全を守る神様。
鉱夫さんたちは朝、採掘場所に行く途中でティオに挨拶をし、夕方にはティオにお礼を言って帰るそうです。
このティオにたばこをくわえさせ酒を捧げることによりご機嫌を取り、坑内の安全を祈願するとのこと。
口の中にはたばこの吸い殻がいっぱい。
足元にはコカの葉っぱとリャマの赤ちゃんのミイラ。 そして。。。体には立派な男性のものが。ここで知った事実。
資金不足の鉱山では数か月おきに崩落事故が起きているそうです。
そして、十分な賃金がもらえない鉱夫さんたちも。
そのほかの仕事がないからと現在最年少の鉱夫さんはなんと14歳の男の子。
そんな鉱夫さんたちの私たちツアー客のツアー料金が一部使われているそうです。
そろそろ、鉱山に入って2時間。
ひたすら天井の低い坑道を進み出口へ。 前からトロッコが来たのでよけます。現役で稼働している鉱山にツアーで入れるってよく考えればすごいですよね。
鉱山に入って2時間。
ようやく出口。身長の高い人たちは腰が痛くて大変だったようです。
バスに戻り脱いだヘルメットをよく見ると・・・ 2010年に起きたチリの落盤事故で閉じ込められた33人の数字が国旗に書かれたシールが貼ってありました。反対側のボリビアの国旗の下に書かれた数字は
10000。。。
みんなが危なくなく働ける環境になることを願います。
これで、無事ツアーは終了。
宿に戻って早くシャワーが浴びたい!!!
汗だくよりも、鉱物が体について臭い。。。。
このツアー、貴重な体験となりましたが、かなり過酷でした。
そして後日、4人中3人が喉の痛みを発症することに。。。
明日はウユニ塩湖に向かいます!!