2012年2月27日 月曜日
早朝、タクシーで向かったのは・・・
今日は日帰りで、リマの北約560キロのところにあるトルヒーヨという街に行ってきました。
朝6時50分の飛行機でリマを経ち、18時半にリマに戻ってくるという、
トルヒーヨに滞在時間9時間という弾丸観光。
(空港の一番右の扉から入ったら、正面の国内線到着出口横にあります。)
1日あたりの料金は、荷物1つにつき24ソレス(約730円)、もしくは大きなロッカー1つにつき38ソレス(約1200円)です。
バスでは約6時間の距離。
ということで、
ペルー第3の都市の空港なのにちっちゃ!!!
トルヒーヨに何を見に来たかというと・・・
チャンチャン遺跡や太陽のワカ、月のワカなどのプレ・インカ時代の遺跡を見に来たのです。
とりあえずここまでやって来たのはいいのですが、
空港にあるべきであろう観光案内所を当てにしていたのに・・・
どうやって目的の遺跡まで行くのが一番いい方法なのかわからないよっ!(笑)
ガイドブックは持ってきているのですが、ちょびっとしか載ってないので・・・。
どうしようかと悩んでいると・・・タクシーの運転手さんに声をかけられました。
「このあたりにある見所の遺跡や博物館5ヵ所をめぐる1日チャーターで150ソルでどう?」と。
150ソル???
日本円で約4700円か・・・
高いな。
そして、そんなに回っても途中でKazuは飽きてしまうだろう・・・
と、悩んでるうちにドライバーさんがどっかに行っちゃたし。
しょうが無いのでどうやっていこうかと、空港の目の前にいた警察官のおっちゃんに相談しながら検討。
遺跡をめぐる方法はいくつかあるのです。
- タクシーをチャーターして遺跡をめぐる。
- タクシーで市内まで行って、1日ツアーに参加する。
- それぞれの遺跡をミニバスとタクシーを活用して回る。
結局どれもタクシーを使うことになり、個別に遺跡に行こうとすると1ヵ所ずつが離れているので、意外とタクシーの料金がかかる。
ミニバスで行けるところもあるが、遺跡までかなり歩くところもある。
日帰りの私達には時間がない。
ということで、ここでもヘタレバックパッカー決定!!
タクシーチャーターしちゃいました♪
ちょうど悩んでる私達の目の前に、いいタイミングでやってきてくれたのが、
こちらのタクシー&ドライバーさん。警察官の知り合いだったようで、「この人は良いドライバーだよ。」とのお墨付き。
ドライバーさんのオススメと、私たちの希望を考慮して・・・
本日の観光コースが決定!!
1、チャンチャン遺跡
2、ドラゴンのワカ
3、トルヒーヨ市内
4、太陽のワカ、月のワカ
これを100ソレス(約3100円)で回ってくれる事になりました。
さっそく出発!
ちなみにここは、ミニバスで来ていたら20分かけて歩く未舗装の道です。
見ての通り、このトルヒーヨのあたりは砂漠でございます。
入場券はチャンチャン遺跡、チャンチャン博物館、エメラルドのワカ、ドラゴンのワカがセットになって11ソレス(約350円)なり。ここで、チャンチャン遺跡(Chan Chan)とは。
12世紀からインカに滅ぼされるまで栄えていたチムー王国時代の都市遺跡。
チムー王国は、チャンチャンを王都としたエクアドル国境付近から海岸沿い700km余りの地域を支配下としていた。
20㎢もある広大な遺跡は、14のエリアに分かれ、見学できるのはPalacio Tschudiと呼ばれる遺跡のみ。
チャンチャン遺跡は、ペルーに数ある遺跡のうちでも飛びぬけて大きく素晴らしいと評判。
1986年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
入り口にいる客引きガイドさんを振り切り(笑)、さっそくチャンチャン遺跡の中へ。
建物の壁は日干し煉瓦(アドベ)で作られています。が。そのせいで・・・
この遺跡は危機遺産に登録されています。
それでなくてもこの世界最大の土でできた都市遺跡は、
周辺住民の遺跡侵入、海水の浸水を受けて傷んでいるというのに、
さらにこの広大な遺跡の真ん中を道路が通り抜けているのだとか。
私達が空港からやってくる時通った大きなアスファルトの道はなんと遺跡の真ん中を走っていたようです。。。
(そういえばナスカでも地上絵を大きなハイウェイが横切ってたな・・・)
頑張れペルー!!
このチャンチャン遺跡のPalacio Tschudiは、主神殿、儀式の広場、墓地、食糧倉庫など計8つの区画からなっています。
この遺跡の一番の見所は、広大さもありますが、
浮き彫り!!
遺跡の壁にはチムー時代の特徴でもある、鳥や魚をモチーフにした浮き彫りが続いています。この浮き彫りは、波に乗ってやって来る多くの魚で、大漁を表しているといわれているそうです。かわいい。。。1つ1つ手彫なのでちょっとずつ違うのがまた可愛い。
ちなみにチャンチャン遺跡の順路案内板はこの模様。こちらは鳥さん。海鳥のようで、海産物(魚)を表すといわれているそうです。格子柄。アウディエンシアと言われる、王への貢物を献上するための場所。
雨から守るため現在は屋根が付いています。部屋ごとに異なるレリーフによって装飾がなされています。ナルトに見える~鳥さん。広ーく長い通路を進むと、葦の生える池に突き当たりました。
砂漠の真ん中なのに、ここだけ緑です。かなり雨で侵食された遺跡。誰!?
ジブリの「千と千尋の~」のカオナシに似てる・・・王の宮殿、シウダデラの内壁。リス??だからあなた達誰!?
ということで、さくっとチャンチャン遺跡の観光終了!
暑いので、さっさとタクシーに戻り次の場所へ♪
10時のおやつはこちら。Uさんにもらった日本の味!(笑)
続いてやってきたのは、こちらのHuaca del Doragonドラゴンのワカ。チムー王国時代のピラミッド型建築物です。
ちなみに、Huacaワカとは、古代の南アメリカ先住民族、インカ民族の伝承で、聖なる物をさす言葉。
岩や神託所、偶像などがワカであり、ワカには様々な自然神が宿ると考えていたそうです。
単なる四角い遺跡??と思っていたら、
道路とちょうど反対側に小さな入口がありました。
ガイドさんがロープの中入っちゃいけないでしょう。。。これがドラゴンのワカと言われる所以だそうです。
ただし、この地にドラゴンに関する伝承はなく、
これを見た学者がドラゴンと思ったのでこの名前になったそう。ある人によれば龍のようなものはタツノオトシゴだとか。
別名、「虹のワカ」。
上の線が虹に見えるとか。
ん~・・・それにしても浮き彫りが綺麗です。
急なスロープを登ればドラゴンのワカに登れます。
いいの!?
続いては、お昼ごはん休憩も兼ねてトルヒーヨのセントロへ。
アルマス広場。アルマス広場に面して建つカテドラル。数年前までは真っ白だったそうですが・・・シック?な色に塗られた建物が並ぶのがトルヒーヨの町並みのようです。そして、そんな建物にはレース模様のような窓格子。可愛くありませんか!?もう格子にしか目が行かない(笑)お昼ごはんに、ドライバーさんに勧められた、某ガイドブック「地球の~」にも載っているレストラン、El Mochicaエル・モチカにやって来ました。
100種類以上もある料理から、選ぶのは困難。。。
美味しいのですが。。。やっぱりお値段分のお味。
クスコのプカラ同様、汚いお店や屋台ではなく、ちゃんとしたお店でおいしいペルー料理を食べたいという人にはオススメです。
(また、うまく説明できませんが・・・)
のんびりトルヒーヨのセントロを観光して、タクシーのドライバーさんと合流。
最後の観光場所、太陽のワカ&月のワカを目指します。
2つのワカは遠くに見えるとんがり山、セロ・ブランコの麓。入場チケットは2つのワカから少し離れたこの博物館前で購入できます。太陽のワカ、月のワカ入場チケットは11ソレス(約350円)なり。
せっかくなので、このMuseo Huaca de Mocheモチェ・ワカ博物館も見ていくことにしました。
入場料は3ソレス(約95円)。
ただし写真撮影は禁止。
中にはモチェ文化やチムー王国時代の土偶などが展示されていました。
こんな感じのものが。タクシーで太陽のワカ、月のワカ入口へ。
Huaca del Sol太陽のワカ、 Huaca de la Luna月のワカとは。
チムー王国時代より先にこのトルヒーヨに起こったモチェ王国(紀元前6世紀~紀元9世紀)の遺跡。
太陽のワカと月のワカは2つが対になったピラミッド型神殿。
太陽のワカは要塞だったと考えられており、基底部223×138m、高さ23m、1億4000万個もの日干し煉瓦(アドベ)を使用して造られました。
月のワカは宗教儀礼を行う場所だったと考えられており、モチェ文化独特の壁画が描かれていました。
両方のワカとも未だに発掘作業中。
ただし、太陽のワカはまだ発掘開始から15年?20年?くらいしか立っていないので、まだ見学はできません。
先に発見されていた月のワカは内部見学可能です。
内部見学はガイド付きで。
英語もしくはスペイン語のガイドが無料で付きます。
こちらが月のワカ。向こうに見えるのが太陽のワカ。月のワカ(右の斜面)と太陽のワカ(左の小さな山)は約500メートル離れており、
2つのワカの間にはモチェ川が流れ、モチェ王国時代にはここに町があったそうです。月のワカの一番の目玉はこちらの壁画。
この遺跡は実は5階建て。
今見えているのは3階と4階部分の壁画です。
残念ながら2階部分より下は埋もれてしまっていて、壁画は見えません。
が、同じ模様が続いているそうです。
5階部分をすべて同じ時期に作ったわけではなく、1階ごとに100年ぐらいの建設時期の差があるそうです。
ということで、同じ模様でもよく見えると若干違います。4階より3階部分のほうが絵がうまい!!鬼のようですが、これがモチェの神様アイ・アパエック。
顔の周りには蛇、アイ・アパエックの目はフクロウの目、口はジャガーの口だそうです。
こんな壁画もありました。この遺跡も日干し煉瓦(アドベ)からできていて、大小様々なアドベが使われています。そしてそのアドベ1つ1つには模様が!これはこのアドベを作った家族やグループが自分たちのものだと分かるように印をつけたものだそうです。5階部分から見た3階と4階。5階部分の片隅には色んな壁画が。綺麗に色が残っています。階段部分の装飾。細かい装飾。古い壁画の上に重ねて描かれた壁画。月のワカの遺跡内にはいろんな所に説明板が。
わかりやすい!!説明板によると、こんな壁画や、こんな壁画が5階部分には描かれていたそうです。
最後に、2006年に発見されたという月のワカの入口へ。
ここでタイムアップ。
飛行機に乗り遅れる!!
ダッシュで月のワカを駆け下り(笑)、タクシーへ。
タクシーの車窓から太陽のワカの大きさを感じて、空港へ。最後の最後で大満足。
来てよかった!!
世界遺産のチャンチャン遺跡を見たときは、強行でここまで来たのは無意味だった!?っと、ちょっぴり思いましたが、
最後に訪れた月のワカに大感激。
ガイドさんの話も詳しく面白かったので、遺跡好きでないKazuまで大満足。
トルヒーヨになかなか行く方は少ないのですが、月のワカだけでも時間があれば見に行ってみてください♪
オススメです!
帰りの飛行機もあっという間。
リマに到着して、本日1泊はミラフローレス地区の宿。
空港の目の前にいるタクシーは高いので空港の敷地外でタクシーを捕まえようと、駐車場を通りぬけ大通りへ。
でも、タクシーはみんな空港に入るかもうすでにお客さんを乗せているか。
空港前から200メートルくらい離れたところで、「タクシー??」と、声をかけてくる客引きが。
いつもなら客引きは無視するのですが、試しに値段を聞いてみると、予想より安く、タクシーを捕まえれそうにも無いので乗っちゃいました。
と。
タクシーに乗った途端、後ろから警察のバイクが。
何も悪いことしてないよ!?
と、ビビっていると、
ドライバーの横にやってきて、免許証や登録証など?すべての書類を出すようにドライバーに言います。
そして、受け取った書類をポケットに入れてタクシーを移動させて脇に止めるように言いました。
ますますビビります。
乗っちゃいけなかったの!?
はい、その通り。
タクシーを移動させたあと、私達にタクシーから降りるようにと。
もちろん、素早くタクシーから降りました(笑)
行き先を尋ねられ、ちょうどタイミングよくやって来たタクシーを止めて、
お巡りさんが交渉。
いや、交渉にならない(笑)
お巡りさんに値段をふっかけれるタクシードライバーはそうそう居ないはず。
ということで、あっさり空港からミラフローレス地区まで20ソレス(約620円)で行けることに。
(朝はミラフローレスより空港に近いサン・イシドロ地区から値切って30ソレスだったのに・・・)
最後に、「こういうタクシーに乗ってはダメだよ!」と、無表情でお巡りさんに注意され、
私たちは、「ありがとうございます。」を繰り返し、断然新しく快適なタクシーに乗り込みました。
そしてこの乗り込んだタクシーのドライバーさんにもお説教をされながら、無事宿に到着。
本日の宿は“Backpackers Family House”。
今日は早々と就寝でした。さすがに疲れたよ~~~~